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    • 2012.10.24 Wednesday
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    『帯付きの魅力』

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      2月某日

      休日の昼時、私は渋谷の雑踏の中にいた。
      連れ合いとの待ち合わせに少し時間を持て余していたので、以前足繁く通っていた輸入と中古を主に取り扱う某Rコファンに無意識のうちに向かっていた。人混みに抗うこともなく、その足取りはゆっくりとしたものだった。
      思えばここへ来るのも久しぶりだ。忙しい・時間が無いなどともっともらしい言い訳はいくらでもできるが、新しいレコードと出会う度に目を輝かせ、聴いては胸を躍らせていたかつての頃の私は、もういないのだ。自分で認めたくはないが薄々感じてはいる。年齢のせいなのか、世間にまみれて日和ったのか、だがそれでもまだ情熱は失っていないつもりである。
      Thin Lizzyの見たことのないライブアルバムや、近いうちに買おうと思ってそのままになっていたHead Catのアルバムなどを手に取ってみたのだが、レジに持っていくことはなかった。懐の寒さも手伝ってか、私の食指が動くことはなかった。
      Bob Dylanのビリーザキッドのサントラを見つけた。国内盤。タイトルにカタカナなんか使われているやつは大好物である。そして日本盤にだけ付いてくる謎の物体、帯。日本のレコード会社がお節介で付け始めたものであろうと思っているが、なかなかどうしてあれは私にとって不思議な輝きを放ち続ける文化だ。しかしCDに付いてくるそれは、ただ邪魔なだけに思ってしまうのが不思議なところである。一瞬買おうかと心が揺らぐが、今の私にとってそれは些か値の張るものでものであったので断念した。
      普段の私であったら後先のことを考えず買ってしまうのであるが、この日は「またいつか出会うだろう」などと根拠のないことを思っていた。実際は大した額ではない、ましてもうすぐ27歳になろうかという大の男ならポンと出せる金額なのだが、ここ近年に於ける某DィスクUニオンの中古盤の安さに慣れ過ぎているのだろうか。物が安く買えるというのは単純にいいことだが、その「物」自体がもつ価値、そしてその「物」の価値を感じられる感性が大きく変わりつつある昨今、一人の音楽好きとして私にできることはなんなのだろうかと、いつもの如くどうでもいいことを思いながら酒を引っ掛けてとぼとぼと帰路についたのであった。






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